主人公のアッシュヴェルは、瓶底眼鏡でドジで、首輪の電撃に悶絶してばかりの「仕事ができない」監視人だ。でも彼は、危ない目に遭った村や同僚のために、もらった報酬をまるごと差し出してしまうほどのお人好し。そんな彼が、新人冒険者の窮地に立ったとき、監視人の立場をかなぐり捨てて剣を抜く。あの瞬間、ずっと隠していた本当の顔がのぞいて、ぐっと胸が熱くなった。首輪AIとのコミカルな掛け合いのテンポも軽やかで、笑いと熱さの緩急がちょうどいい。こういう主人公を、そっと応援したくなる。
ヴェルーア大陸西部に位置する大国・ギアルーデシア王国。 その王都であるファルディスの冒険者ギルドは、数年前からクエストの達成結果だけではなく内容も重視し、冒険者パーティーの行動を付かず離れずの距離で監視し評価を下す“監視人”を随行させる制度が採用されていた。 厳しい評価を下されると報酬が減らされるどころか、冒険者免許の剥奪さえされる事から、冒険者たちから怖れと皮肉と反発を込めて“番犬(ウォッチドッグ)”と呼ばれるクエスト監視人――その中に、アッシュヴェル・エヴァ―ピースという名の男がいた。 彼は、監視者(ウォッチドッグ)という厳つい異名がまるで似合わない、瓶底眼鏡の奥に柔和な眼差しを湛えた長身の優男である。 その優しげな顔つきに違わぬお人好しで、その上ドジなところもある彼には、とても“監視人”という厳格さを求められる役目を果たすことが出来ないと周囲から思われていたが――。 ハイファンタジー作品でおなじみの“冒険者ギルド”という組織を“クエスト監視人”という新たな視点から描いた物語! どうぞご一読下さい! *アルファポリスでも、同じ作品を掲載しております。
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